ウツ10年超え日記

うつを発症して10年を超えました。 「緋寒 桜子(ひかん さくらこ)」と申します。 2019年3月30日という、中途半端な日に、ふと、自分の「ウツ体験」をブログに書いてみようと思い立ちました。

2011年10月28日(金) 退職するLさんに挨拶ができなかった

今日は本社へ行った。

 

Lさんが最後の出勤日だったが、気力がでず、ちゃんと挨拶できなかった。

そのこととで、またジメジメしている。

 

 

Lさんは、私が総務部長だったときに、入社したパートタイマーの女性。5年ぐらい勤められていたのだが、この10月末で退職することになった。

(退職の理由などは、私は知らないが、、)

 

今日はLさんの最後の出勤日だった。

送別会とかは特にはやらないみたいだけど、最後にLさんにゆかりのある人たちが集まって、花束を渡してお見送りすることになっていたらしい。

 

Lさんと私は、何年か同じ総務部で一緒に仕事もしたのだし、そもそもLさんの採用時に担当したのが私だった。

だから、Iさんが夕方、私の席に来て「じゃあ、緋寒桜さん、いまからLさんに花束渡すから、一緒に挨拶しましょう」と誘いにきてくれたのは、当然のことと思う。

おもいやり、配慮の気持ちからだと思う。

 

でも、私には、そういう場でにこやかに挨拶するなんてことは、まだとても無理だった。気力が出なかった。

 

私がウツでダウンしたことで、Lさんに、ものすごく迷惑かけた。いまさらどのツラさげて挨拶なんてできるだろうか。

ウツになってから、Lさんとは、一度も、会話すらしていなかった。遠くに姿をみかける程度だった。

 

一緒に仕事した人なんだから、最後にねぎらいの言葉をかけて挨拶するべき、と頭ではわかっているけれど、身体が動かない。話せない。

 

一瞬の間に、いろんな思いがぐるぐると駆け巡る。

 

「ごめんなさい。私は良いです」と、Iさんに返すのが精いっぱいだった。

 

すると、Iさんはムッとした感じで、「はぁ? 『良いです』ぅー?。 あっ、そう」と吐き捨てるように言い、さっさと行ってしまった。

 

いろいろ言い訳したかったけど、言葉がうまく出ない。

そのまま自席で固まってしまう。しばらくは、顔も上げられなかった。

 

Lさんへのお別れセレモニーは短時間で終わったようだった

 

帰りの電車の中で、久しぶりに、涙があふれて止まらなくなる。

自分が情けない。