ウツ10年超え日記

うつを発症して10年を超えました。 「緋寒 桜子(ひかん さくらこ)」と申します。 2019年3月30日という、中途半端な日に、ふと、自分の「ウツ体験」をブログに書いてみようと思い立ちました。

2010年2月17日(水)対人関係療法が本格的にスタート

今日から「対人関係療法」が本格的にスタート。

今までと違い、水曜日の通院。

 

最初の1分ほどは、いつもどおり私からの近況報告をし、AA先生から助言を受ける。前回の病院から今日までの間に起きたこと、思ったことなどを話し、それに対してAA先生から論評(?)してもらうことで、生活にメリハリが生まれることを改めて実感する。

 

対人関係療法の第1回目。

「うつが楽になるノート」(水島広子 著)の第1部(40ページまで)読んで、自分なりに思ったことを書き込んでいくスタイルの本。

 

●10ページ「考えが浮かんだことは、そう考えると、どういう気持ちになるのかを書いてみましょう」

→「考え」と「気持ち」が違うことがあるが、具体的に自分のこととなると、よくわからない。よくわからないとまずいのかな?と不安になる。自分は感情の起伏がはげしくて、「気持ち」もはっきりしていると思っていたけど、そうでもないのかな?と、少しびっくり。この療法をすすめていくとどんな発見があるのか、楽しみな気持ち。

→今、この瞬間はとても平穏なきもちなんだけど、さいきんのネガティブな気持ちが起きた時のことを思い出してみる。先日Cさんと出会ってしまったときのこと。「あ、Cさんがいる」っと気が付いた瞬間、自分の望み(「まだ会いたくない。会えるようになったら言うから」と伝えてあったのに)を軽んじられている、と感じ、悔しさと怒りを感じた。一方、身体が硬直して逃げ出してしまった自分が恥ずかしく、情けないと思った。でもしばらくたったら、何も感じなくなった。あきらめというか、「Cさんってそういう人だから、しょうがない。過度に期待しちゃいけない」という風に思った。

→職場がいや。考えたくない。職場の人たちに会いたくない。怖い。

 

●14ページ「ネガティブな気持ちが起こったのはいつからでしょうか」

→職場で自分の意見に賛成してもらえなかったとき。なぜ反対なのか、自分の意見のどこが良くないのか、私にわかるような説明で言ってくれないので、納得できないまま、大勢に従わざるを得なかったとき。

→徹底的に議論しあって、自分の主張が通るか、相手の主張に自分が納得するか、どちらかになればすっきりする。言い負かされたり、レトリックでうまく反論できないと悔しいけど、相手の言うことがもっともだ、と思えればむしろ楽しい。

→自分にとっての理想的な対人コミュニケーションとは、このように論理が通っている、正しい、適切、妥当であることを、お互いに主張しあって、反論したり、自分の論を補強する材料を提示したり、相手の論のおかしいところを指摘したりするようなコミュニケーションなんだな。家族も学校の友人も、今の職場で気が合う人たちも、わりとそういうタイプ。

→でも職場では、会議では私の論に誰も反論しなくて、私の案が採用されたように見えても、実際にはそのとおりに実行されないということがよくあった。明確な反論はないんだけど、自分の論が採用されてもいない、という状態がすごくフラストレーションがたまった。論理的かどうかとは別な基準で、「空気」によって職場が動いていることにいら立った。(こういう自分の傾向が、良くないんだなー。)

 

●35ページ「自分がこの病気(うつ病)から学ぶべきことを考えてみましょう」

→ずっと「生まれてきた意義」を見つけたい、「このために生きてきた」と思えるような何かを得たいと考えてきたが、うつ病になって考えが変わったような気がする。生まれてきたことに意味などないし、自分なんか存在してもしなくても、人類にとっては何のかわりもない。自分が幸せだろうが、不幸せだろうか、他人には全く関係ない。

でも、自分にとっては、自分が生きていて幸せに思っていることが一番大事で、自分は自分のために生きている。何かの役に立たなくても、社会に貢献してなくても、生きてていい。寝たきりでも、植物人間でも、生きてていいし、存在していい。そう思えるようになった。

いつか自分は死ぬけど、それまでは生きてていいし、自分を幸せにできるのは自分しかいない。自分のことだけでいい。

自立して生きてるだけでもすごい。

さらに少しでも他人を助けたり、社会に少しでもプラスになるようなことがちょびっとでもできたら、それで十分なんだ、という気がしてきた。

→論理やリクツに偏りすぎないで、感情(他人も自分も)や気持ちををもっと大事にする、欠点や短所を探しすぎないようにすることが大事ということがわかってきた。

 

●38ページ「自分の生活の中の主な登場人物(重要な他者)について、バランスの悪いところを冠が手見ましょう」

→自分にとってもっとも大事なのは、夫で、毎日コミュニケーションとっているし、ほぼなんでも話せる。次が自分の母親だけど、頻度は月1~2回。仕事のことは話せない。父親と姉妹は、母よりさらに薄い関係。Oちゃんとは仕事の話はあまりしないし、Zさんとはどんな話題も話すけど深い話はしない。それ以外の仕事で接する人たち(Cさんなど)とはプライベートではなるべく接しない、接したくない(これはうつ病になる前から)。

 

などなど、けっこうびっちりと書き込んでいった。

 

AA先生より、

●完璧にやらない、正解はない。しんどいときは止める。

●40ページまで読んで、書き込んだだけで「オンの字」

●次回は第2部に入るが、やれるところまででいい。感情的になりすぎるようだったらさらっとやること。

●全部びっちり書き込めなくてもいい。ノルマではないので

などの注意点がある。

 

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いま、この本の自分の書き込みを見直してみると、細かい字でびっしり書いてあって、自分でも驚く。