ウツ10年超え日記

うつを発症して10年を超えました。 「緋寒 桜子(ひかん さくらこ)」と申します。 2019年3月30日という、中途半端な日に、ふと、自分の「ウツ体験」をブログに書いてみようと思い立ちました。

2010年11月2日(火) 丸2年ぶりの本社。何とかこなしたけど、帰り道でボロボロ泣いてしまう

いよいよ、本社へ。

丸2年ぶり。

 

先週はHオフィスでの勤務も予定通りこなしたものの、ずっと本社行きのことが頭を離れず、胸がしめつけられて、ドキドキする感じが続いた。

「これを乗り越えないと先に進めない」の一心で、当日を迎える。

 

午後14時をめどに向かう。あらかじめ、Zさんに到着時刻をメールしておいた。

本社オフィスは雑居ビルの3階と4階を占めていて、私の元の席は4階にあったが、事務所の受付は3階にある。

まず、階段を上って3階に向かう。

 

事務所のドアをあけると、受付を兼ねた総務部の島があり、顔なじみの女性が笑顔で迎えてくれる。Zさんから私の到着時刻などを知らされていたようだ。他にも何人もの人が「おお~、久しぶり」と口々に声をかけてくれる。

圧倒されてしまい、小さい声で「こんにちは」と頭を下げる。

 

Zさんが来てくれて、「お疲れ様~。大丈夫?」と声をかけてくれる。

Zさんの付き添いで、ひとまずは4階の(元の)自席に向かう。途中、何人もの人に挨拶されるが、会釈するのが精いっぱい。

 

半分くらいは知らない人のようだった。

人は入れ替わっているが、家具の配置とかは前のままで、2年前と全く変わっていないように感じる。時が止まっているよう。

みな落ち着いて仕事をしており、明るく和やかな感じ。みんな元気そう。

自分だけが取り残されているように感じる。

 

Cさんや役員の面々は、Zさんがあらかじめ配慮してくれたらしく、みな出払っていた。私はとりあえず、自席で机を片づけることになり、一人にしてもらう。

 

自分の席は、別の人(非常勤の役員)が使っているようで、デスクの上のトレイなどは片づけられていたが、引き出しの中などはそのままになっていた。

 

一番気になっていた代表社印(公印)の金庫の鍵を、Iさんに引き渡す。総務部長時代に預かり、自分の机の引き出しに入れたまま、休んでしまっていため。もちろんCさんなども鍵を持っているし、私の机の鍵自体を、休みに入る前にCさんに渡してもあったのだが、それでも、ずっと気にかかっていた。ようやく返却できて、ほっとした。

と同時に、「これで本当に総務部長じゃなくなったんだ」との思いがこみあげてきて涙が出そうになる。とっくに総務部長なんかじゃなくなっているのに。

 

しばらく机を片づける。

お菓子とかが引き出しに入ったままになっていた(!)のを、捨てたりする。

書類や資料は見る気力がわかない。

その間も次々に人がやってきて、挨拶してくれたり、お茶を持ってきてくれたりする。正直、しんどい。

 

机の片づけをしていると、周りから仕事の話をしている声が聞こえてくる。決算見込みがどうのこうの、給与の支払いがどうのこうの・・・

自分が総務部長になってから、ぐちゃぐちゃになっていたものを、苦労して整理した。「私の仕事」なのに。私が円滑に回るようにしたものなのに。とって代わられている、私なんかいなくても、問題なく進んでいる・・・。

分かってはいたことだが、そのことを目の当たりにして、頭の中がぐるぐるする。悲しくてしょうがない。涙が出そうになる。

 

途中Iさんがやってきて、「何とかやっているから心配しないで」と声をかけてくれる。思いやりで言ってくれていることは十分わかっているが、『緋寒桜子さんがいなくても全く問題ない』と言われているように感じてしまい、辛くなる。

 

結局机の片づけはあまり進まなかった。

15:30頃、Zさんが来てくれて、外でお茶して帰ることになる。

本社に滞在していた時間は1時間半ほど。

 

駅前の喫茶店でZさんと30分ほど取り留めないおしゃべり。その間はだいじょうぶだったのだが、Zさんと別れて改札をくぐったとたんに涙があふれて、止まらなくなる。ボロボロ泣きながら、帰宅。

 

とにかく予定通り行くことはできたし、職場の人たちの前では泣かずに過ごせたので、良しとしよう。

 

この日は、家に着いたとたん、またしてもバタンキュー。