ウツ10年超え日記

うつを発症して10年を超えました。 「緋寒 桜子(ひかん さくらこ)」と申します。 2019年3月30日という、中途半端な日に、ふと、自分の「ウツ体験」をブログに書いてみようと思い立ちました。

2011年8月15~16日 3年ぶりの一泊旅行(清里)

ウツになって以来の、3年ぶりの旅行。

山梨県清里へ、夫と1泊2日で出かけた。

出発前はかなり不安があり、「楽しみ」というよりは、「旅行ぐらい行けなければ、いつまでも社会復帰できないのでは」という焦り、義務感が強かった。

 

~~~~~~~~~~~~~

 

■8月15日(月)

 

新宿からあずさ号に乗る。

 

列車がホームを出発する瞬間、緊張で胸がギュウっと苦しくなったが、じっとやり過ごしているうちに平気になってくる。

 

あまり外の景色は見ないようにして、目を閉じている。

夫は普通にはしゃいで、車内販売で買ったビールを飲んだりしている。

 

小淵沢で乗り換えて、小海線(こうみせん)で清里へ。

 

静かな駅。高原の空気を吸い込んでいるうちに、リラックスしてきて、楽しい気持ちになってくる。

よかった。

 

清里からバスでホテルへ。

 

とにかく、「今回の旅行は『行くだけ』にさせてね」と、夫とあらかじめ話し合っておいたので、ホテルにチェックインしたあとは、私は部屋で昼寝。

夫は一人でホテルの周囲の散歩に出かけたらしい。

 

夕食は、あらかじめ夫が予約しておいてくれて、ホテルのレストランで食べる。

こじんまりとしたホテルで、静か。

 

大浴場でお風呂に入り、睡眠薬をしっかり飲んで、寝る。

初日は本当に何もしなかった。

 

 

■8月16日(火)

夜中に何度か目が覚め、ぐっすり眠れたとはいいがたいが、とにかく起きて、ホテルで朝食をとる。

 

すごくいい天気。

夫に誘われて、散歩に出かける。

日なたは結構あついけど、日陰は涼しい。

針葉樹の香り、さわやかで涼しい空気、鳥たちの歌声が聞こえる。本当に「心が洗われる」よう。

来てよかったな、と思う。

ホテルの近くにあった博物館で展示を眺めたり、手作り品のおみやげ物屋さんをのぞいたりしているうちに、帰る時間になる。

 

ホテルをチェックアウトして、バスで清里駅に戻る。

行きと同じルートで戻り、小淵沢からあずさ号に乗り込むと、ほっとする。

頭の中がもうろうとして、疲れ切った感じはあるが、暗い気持ちにはなっていない。

 

「大丈夫、楽しめた。」

ささやかな達成感。

 また行きたい。次はもっと楽しめそう。

 

家に帰りついたら、どっと疲れが出て、何日か寝込んだ。

でも、大きく調子を崩さずにすんだ。